「六本木少女地獄」解説〜会場/照明/音響編〜

2016 年11月3日〜6日。六本木の街で還元された「六本木少女地獄」。

都立六本木高校演劇部での初演とは違った演出で新たな発見があった方や困惑された方も多いと思います。

千秋楽から三週間経ち、改めて➡︎a long time A5➡︎「六本木少女地獄」について振り返りたいと思います。第1回目は会場/照明/音響編。


➡︎会場➡︎

どうしても六本木で上演したいと考えていたときにGallery EGGさんの存在を知りました。

初演時のフライヤーのキャッチコピーが「私のが夢を見る」だったのでこれは運命なんじゃないかと。

六本木の喧騒から離れ、地下に降り立った先で少女の妄想に巻き込まれる。そんな体験をして頂きたくこの会場を選びました。

下手側は一面窓ガラスでして、本来は緞帳で覆う予定が私の技術不足で叶わず。マチネでは白昼夢を視ている印象に、ソワレでは悪夢に飲まれる印象になり逆に功を成したのではと思っております。

 


➡︎照明➡︎

今回は劇場用の照明を設置できない環境だったので舞台のツラにリモコン式LEDライトを貼り付けました。七色に切り替え可能な優れものでして、このLEDライトで地下鉄の光、六本木のネオン、ボクケットミントンのリング等を表現しました。特にソワレではLEDライトが窓に反射して奥行きが出ていたので気に入っています。思えば上手と下手にも貼り付けて四角く囲むのがベストだったなと反省。今後の上演作品によってはまた使う機会があるかもしれません。


➡︎音響➡︎

舞台上手にDJブースを設置し、キャストさんたちに音響のオペレートを託しました。スピーカーはキャストの侑生さんのBluetoothスピーカーを拝借してベッド裏に設置しました。待機中のキャストの直立状態はドイツの電子音楽グループKraftwerkをリスペクト。彼らのライヴ姿が最高にクールなんです。

※以下、使用楽曲解説です。


1. Juno Reactor「God is God」

オープニングで使用しました。「私はキリトをお父さんのような〝神〟にしてみせる」というランの一言が頭をよぎる一曲。途中、日比谷線の車内音が入り混じり、少年と少女が六本木の街へ降り立ちます。


2. 大槻ケンヂと絶望少女たち「林檎もぎれビーム」

〝ヘビ〟は〝林檎〟で誘惑するんです、ということでヘビライ&ヘビコの渾身の歌唱タイム。ランとキリトは勿論、観客の皆様も戸惑ったと思います。ヘビライ役の佐藤岳さんの美声とヘビコ役の川島彩香さんのミステリアスさに惚れた方も多いのでは?


3. レベッカ「フレンズ」

ボクケットミントンの記念すべき初戦のテーマ曲はレベッカ の「フレンズ」。どこか切なさを感じるメロディがキリトとヘビライ&ヘビコの今後の関係性にも通じていて勝手に涙してしまう私…どこで壊れてしまったのか…


4. Naked City「Bonehead」

有象無象の赤子たちによる鬼ごっこのシーンではNaked Cityを爆音で。ミヒャエル・ハネケ監督の「ファニーゲーム」の冒頭で流れているのでご存知の方も多かったのでは?狭い会場に響くサックスの音が女性や赤子たちの叫びに聴こえてきます(夜中に音響編集していて怖くなっちゃったのは内緒)。


5. 平沢進「Circle In Circle (Kun Mae #3)

6. Steven Price「The Void」

キリトvsヘビライの戦い。真実を伝えるヘビコ、客席から呼びかける湯田、リングに現れるマリア。登場人物らがヘソの緒に導かれたかのごとく集結します。

マリとラン。対峙する胎児。そこは胎内か宇宙の闇か。この2曲の共通点は“宇宙”。息苦しい真空の世界に放たれる女たちの強い言葉たちをダイレクトに感じていただけていたら嬉しいです。


7. Genesis「The Return of the Giant Hogweed」

六本木の街をひとり歩く少女、ゴングのような福音のような響きの直後に流れる「The Return of the Giant Hogweed」。除草(踏みつぶ)されてきた私たちが六本木の街へと駆り出すのです。